副作用も、半年の入院も。それでも「やる」と言った息子のこと

こんにちは、あんずだいだいです。読んでくださって、ありがとうございます。

今日は、5年ほど前のことを書いてみようと思います。息子が「違うお薬を試してみる」と決めた、あの入院のお話です。

先にお伝えしておくと、この入院は、うまくいきませんでした。それでも私にとっては、忘れられない日があります😊

診察室で聞いた、ひとつの提案

その頃、息子はあまり調子が良くありませんでした。私も心配で、診察に同行していた時期でした。

診察の同行のときに気を付けていたことは、こちらの記事に書いています。

ある日の診察室で、主治医の先生から、ひとつの提案がありました。今のお薬とは違うお薬を試してみる方法があります、と。ただし、それをするには入院が必要でした。

先生の説明は、こんな内容でした。

体の抵抗力が落ちてしまう副作用があること。だから感染から守るために、入院して過ごす必要があること。期間は、基本的に半年ほど。そして──必ず良くなるとは限らないこと。やってみないと分からない、ということ。

「辛いよ」

先生は、そうもおっしゃいました。

そのうえで、「やるかやらないか、よく考えてください。今すぐ返事をしなくていいですから」と。

家に帰って、話し合いました

その日は、そのまま家に帰りました。

そして息子と話し合いました。半年という時間のこと。辛いかもしれないこと。それでも、やってみたいかどうか。

決めたのは、息子です。

「やる」と。

息子が何と言ったのか、その言葉そのものは、正直もう覚えていません。それでも、そのときの顔だけは覚えています。覚悟を決めた表情をしていました。

本当に良くなって、みんなと同じように暮らしていきたい──そう願っていたのだと思います。半年間そこを我慢すれば、未来が明るくなるかもしれない。そう思ったのではないかと、私は思っています。

心が痛かった、というのが正直なところです

息子が前を向いていること。その覚悟が、ひしひしと伝わってきました。息子の強さを感じました。

私の中から出てきた気持ちは、こうでした。

私のせいで病気になったわけではありません。それは分かっています。それでも、「こんな思いをさせているんだな」と思ってしまったんです。

30を過ぎた息子が、副作用のリスクもあり、半年も入院しなければいけない。それでも「やる」と覚悟を決めなければいけない。その姿を、診察室のとなりで見ていました。

なんと言ったらいいんでしょう。涙が出てくるような感覚でした。

心が痛かったんです。息子が「やる」と言ったことに対して。

2か月で、終わりました

入院が始まりました。

半年の予定でした。けれど、実際は2か月ほどで終わりました。

途中で症状が悪化してきたんです。「これ以上は続けない方がいい」──先生の判断で、そこで終わりになりました。

そのお薬は、息子には合いませんでした。

退院してきたときの息子は、相当疲れた様子でした。2か月、頑張った末のことです。

それから、入院する前に飲んでいたお薬に戻しました。そうしたら、また少しずつ安定していきました。

退院したあと、その入院のことを話した記憶はありません。良い結果ではありませんでしたから、お互い、何も言わないままでした。

さいごに ── 息子は、よく頑張ったと思います

当時の私は、「元気な体にしてあげられなかった」と思っていました。

その気持ちは、今はだいぶん薄れています。息子が今、それなりに楽しくやっているからだと思います。

あの日から5年。息子は今、グループホームで暮らして、週3日働いています。

うまくいかなかった2か月でした。それでも、あの診察室で覚悟を決めて、「やる」と言った息子のことを、私は今でも思い出します。

息子は、よく頑張ったなと思いますよ。もちろん。

今日も読んでくださって、ありがとうございました。

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