統合失調症の息子とお金の話。借金がわかった日、母が「待つ」と決めた理由

こんにちは、あんずだいだいです。読んでくださって、ありがとうございます。

以前の記事で「お金のことは、またいつか別の記事で」と書いていました。今日はいよいよ、そのお話です。

統合失調症の息子とお金のこと。正直、軽い話ではありません。でも、振り返ってみると「お金の管理は、自立への第一歩だったな」と、今は思うんです。ゆっくり書いてみますね😊

お金は、最初から本人に任せてきました

息子は診断を受けたあと、主治医に相談して手続きをして、障害年金をもらえるようになりました。

そのお金の管理は、一緒に暮らしていた頃から、すべて本人に任せていました。口出しをしたことは、ありません。

……と書くと、なんだか立派な母のようですが(笑)、正直に言うと、不安はずっとありました。

不安だったのは、「仕組み」を知らなかったこと

息子はお金の「使い方」というより、世の中の「仕組み」に無知でした。営業をかけられて、カードローンを作らされてしまったこともあります。

病気のストレスもあったのだと思います。家にいたくない気持ちから、外でちょこちょこと細かく使う。大きな買い物をしたわけではないのに、それが積み重なっていって──支払いは、クレジットカードのリボ払いに。

リボ払いの手数料がどんなふうに膨らんでいくのか、当時の息子はきっと知らなかったのだと思います。

借金がわかった日。言いたいことは、グッとこらえた

借金の存在がはっきりわかったのは、息子が入院したときでした。自分では支払いができないので私が任され、そこでなんとなく金額がわかったんです。

本当は、言いたいことが山ほどありました。でも当時の息子は聞く耳を持たず、「自分でどうにかしたい」と。私は、不安でしかありませんでした。

それでも「待つ」と決めた理由

なぜ、言いたい気持ちをこらえてまで「待つ」と決めたのか。

理由は、はっきりしていました。あのときの息子に何を言っても、聞く耳を持たなかったと思うからです。それどころか、私が口を出せば出すほど、息子はどんどん口を閉ざしていく──そんな気がしていました。

もし私が息子の立場だったら? と考えてみたんです。きっと「うるさいなあ」と思っただろうなって(笑)。だから、「今言っても、無理だ」と実感したんですよね。

不安でいっぱいでした。それでも私は、覚悟を決めたんです。息子のために、「待つ」と。

ただ、何も考えずに待っていたわけではありません。「どこまでの金額なら、私自身が助けられるか」──そこだけは、冷静に考えていました。

そして、どこかで不思議と信じていたんです。「きっと、いいタイミングが来る」と。

その「タイミング」は、ある日やってきました

そんな中、息子は、テレビCMで見た「借金を減らせる」という法律事務所に相談に行きました。実は、いくつかのところから借りては返す、いわゆる自転車操業のような状態になっていて、借金はどんどん膨らんでいたようです。

ところが、その事務所で示された返済の数字がとても曖昧で──息子のほうから、私に相談を持ちかけてきたんです。

「ここだ」と思いました。

あとから振り返れば、もうギリギリのタイミングでした。それでも──信じて待っていた「その時」が、ちゃんと来たのです。

「お母さんから借りる」。きちんと借用書を作りました

このとき初めて、息子が私のアドバイスをしっかり聞いてくれました。

「そんなに世の中は甘くないよ。ああいう事務所も商売なんだから、手数料をきちんと取る。簡単に信用しちゃいけないよ」

私はもともとお金の知識が多少あったので、きちんと説明したうえで、息子に聞きました。

「その事務所にお願いするか、このまま借り続けるか、お母さんに借金するか。どうする?」

息子の答えは、「お母さんから借りる」でした。

私は、きちんとした借用書を作りました。ゼロになるまでの返済の道すじも、ぜんぶ見えるように。

それを見た息子は、本当にほっとした顔をして──つきものが取れたような表情でした。

「借金って、こんなにストレスだったんだ。もう二度としない」

そう言った息子は、表情だけではなく、声のトーンまで変わっていました。大げさではなく、人生観が変わったような顔をしていたんです。

その姿を見て、私はふと思いました。「ああ、これできっと、病気も良くなっていくだろうな」──と。

それくらい、この借金は、息子にとって大きな大きな負担だったのだと思います。

カードを全部解約して、少しずつ返してくれました

その後、息子はクレジットカードをすべて解約しました。「もう自分が使えないように」と、自分で決めて、自分で手続きをして。

私への返済も、少しずつ続けてくれました。全額が返ってきたわけではありません。でも、金額の問題ではないんですよね。自分で決めて、自分で返し続けてくれた──それで、十分でした。

高い勉強代でした。でも、骨身に染みて学んだことは、きっと一生消えない。今は、そう思っています。

今は、家計簿アプリで「予算内」の暮らし

今、息子はグループホームでひとり暮らしをしています。障害年金と公的な支援制度でいただいたお金で、家賃や食費を払い、ちゃんと予算内に収まる暮らしをしています。家計簿アプリでの管理も、続けているようです。

「ちゃんとできてるよ」と、自分からよく報告してくれます。もう、信用しています。

振り返ってみると、息子はお金の管理が「できない」のではなくて、世の中の仕組みを「知らなかった」だけなんだと思います。知って、痛い思いをして、立て直し方を経験した。そうしたら、「予算内で暮らす」ことは、ちゃんとできたんです。

さいごに ── 母にできたのは、覚悟を決めて「待つ」ことでした

こうして振り返ってみると、あのとき私にできたことは、そんなに多くありません。

先回りして口を出すことでも、代わりに解決してあげることでもなく──覚悟を決めて「待つ」こと。そして、息子が頼ってきたその時に、ちゃんと受け止められる準備をしておくこと。それだけでした。

不安は、最後まで消えませんでした。今だって、心配性な母のままです(笑)。それでも、あのとき「待つ」と決めた覚悟が、息子の自立への第一歩につながったのなら──母として、これほどうれしいことはありません。

お金の管理は、自立への第一歩。今は本当に、そう思います😊

今日も読んでくださって、ありがとうございました。

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