こんにちは、あんずだいだいです😊
今日は、統合失調症の息子が最初の入院をしていた頃の、ある会話のお話です。もう何十年も前のことなのに、今も私の心の奥に静かに残っている、大事な大事な言葉のことを書いてみます。
本人に聞くしかない、と思った
息子が最初に入院して、少し落ち着いてきた頃のことです。面会に行っても、強いお薬を飲んでいましたから、たくさんおしゃべりをするわけではありませんでした。それでも、息子の気持ちは落ち着いていて、普通に冷静に会話ができる状態でした。
そんなある日の面会で、私は息子に聞いてみたんです。
「何をやってあげたら、一番うれしい?」
どうしてそんな質問をしたのか。理由は単純です。私がいくら息子の立場になって考えたって、本当のところは分からないじゃないですか。本人に聞くしかない。そう思ったから、ただ素直に聞いたんです。
言ってもらえたら、できることをしよう。病気って、本人の力も周りの力も、どちらも大事だと思っていましたから。
しばらく考えて、返ってきた言葉
息子は、しばらく考えていました。そして返ってきたのが、この言葉です。
「お母さんはいつも笑っててほしい」
私の質問に、真剣に考えて答えてくれたんだと思います。私も素直な気持ちで聞いたし、息子も素直な気持ちで答えてくれた。そのとき、そう感じました。
聞いた瞬間は「わあ、そうなんだ」って。泣いたりはしませんでした。私も平常心でした。でも、なんというか——胸にストーンと落ちた感じ、とでも言うのでしょうか。
その言葉は、それから私の体に染みついて、ずっと心に残る、大事な会話になりました。
心の奥に、静かに留めてきた
その後、息子は入退院をくり返す長い道のりを歩むことになるのですが、この言葉を「思い出して頑張る」というのとは、ちょっと違うんです。表面的に思い出すんじゃなくて、いつも心の奥に静かに留めている。そんな感じです。
「笑っていよう」と意識して、やってきたこともあります。私が心から笑えるようになるって、どういうことなんだろう。そう自分の心を見つめて、思いついたこと、気づいたことを、一つ一つ行動に結びつけていきました。すぐに何か大きなことをしたわけではなくて、日々の生活の中での積み重ねです。心の底にあの言葉があったから、自然とそういう方向に進んでいったのかな、と思います。
そして目に見えるところでは、面会のときや息子との会話では、できるだけ楽しい話題を——息子も私も笑顔になれるような話題を、と心がけていました。
それにね、息子はただ表面的に「笑ってて」と言ったんじゃないと思うんです。本当に、心から笑っていてほしい。そう思ってくれている。あのときもそう感じたし、今でもそう思っています。
親子だけど、一人の人間同士
今、こうやって言葉にしてみて、あらためて気づいたことがあります。
私の笑顔って、この子に影響するんだ。
それだけ息子は、私のことを一人の人間として見ていてくれるんですよね。すごく照れちゃいますけど、息子の愛情を感じます(笑)
親子といっても、一人一人の人間です。私の息子として生まれてきてくれたけれど、血のつながりがあるとかないとかじゃなくて、一人の人間と一人の人間として出会った。そう思うと、息子が本当に大事な存在に思えるし、息子も私のことを大事に思ってくれているんだなって、ひしひしと感じています。
会っても会わなくても、距離が近くても遠くても、私は息子にとって影響のある人間。だからこその「笑っててほしい」だったんでしょうね。
さいごに ──
「何をやってあげたら一番うれしい?」と聞いたあの日、返ってきたのは、物でもお金でもなく「お母さんの笑顔」でした。
母として、特別なことをしてあげられたわけではありません。でも、あの日息子に素直に聞いて、返ってきた言葉を心の奥に留めて生きてきたことは、私の宝物になりました。
今日も読んでくださって、ありがとうございました。

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